運そば
年越しそばのことを当地では、「運そば」と言う。ネットで注文していたおせち(真空パックになったやつ)が昨日届いた。中にそば(乾麺)とつゆも入っていた。
先ほどゆでて母と二人で食べた。今日雑煮の準備をしたので、その具材を入れて。
子どもの頃は、夜遅く運そばを家族揃って食べ、十二時になると裏山の神社にお参りに行っていたなあ。
食べる前に私からの挨拶(コント風に)。
「今年も健やかなお母様といっしょに、運そばを食べながら年を越せることを嬉しく思います。この一年、お世話になりました。新年もよろしくお願いします。」
「こちらこそお世話になりました。私もエトさんといっしょで幸せです。」と母の明るい返事。
まじめに言うと言葉にならないかもしれないので、仰々しく言ったけど、これは本心。内心しみじみとおいしく運そばを味わうことができた。
そばといえば思い出すこと。
学校を辞めて料理の勉強をしている頃、自然農の会などにも参加した。そこでそば打ちの職人さん(Sさん)と知り合い、2年くらいにわたって手伝ったことがある。Sさんは出張でそば打ちやそば道場などをなさっていて、一人では手が足りない時には私に声がかかった。年末は年越しそばのそば打ちで大変だったなあ。私は粉の計量や「こね」専門で、手が痛くなるほどこねたなあ。
いっしょにそば料理の仕事をしないかとSさんに何度か誘われたけれど、私が料理教室やレストランの仕事が決まり忙しくなるとともに、足が遠のくことになりSさんにも5年以上会ってなかった。
今年の夏、Sさんの元奥さんから手紙をもらった。春にSさんが亡くなった(たぶん病気で突然だったらしい)という知らせだった。まだ五十代だったと思うけど…。そば打ちの体験をさせてもらえて楽しかったなあ。
運そばとともに、Sさんのことや当時の出来事も思い出す大晦日。


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