テレビのニュースでは、邦画作品が受賞した話題。主演男優の読んだ本が制作のきっかけになったらしい。
映画は観てないけれど、その本「納棺夫日記」は十数年前に読んでいた。細かい内容は覚えていないけれど、読んだ後は死への恐怖感が少し薄れたように思う。
家族の死。近いところでは、9年前に祖母が亡くなった。
祖父、父は病院で亡くなっていたこともあり、祖母は「家で死にたい」と言っていた。94歳の時、脳梗塞で1か月入院。半身麻痺になり言葉も出なくなったけれど、自宅で介護することに。ちょうど私が料理の仕事を始めたくらいの頃で、週2日ほどしか仕事に行ってなかったので、祖母が望む?ようにした。
祖母は息子(私の父)を先に亡くし、その頃から痴呆症(当時)も進んでいた。孫の私が言うことは素直にきいていたけれど、嫁姑の関係もあり母には厳しかった。母の介助を祖母が拒否することもよくあり、母は大変だったと思う。
3ヶ月ほど自宅で介護するうち、祖母は次第に体が弱っていき、自分のベッドで安らかに息を引き取った。最後の3日間、看病に泊まりに来てくれた娘(叔母)に看取られながら。
祖母の最期を見た私は、「死」は忌み嫌うことではなく、「誕生」と同じで自然なことなんだと感じた。
自宅での最期は穏やかで、家族もゆったりとした別れの時間を過ごすことができた。叔母が体を拭き、祖母が自分のために縫っていた白い着物を着せた。祖母がまだ元気な頃、「私が死んだ時はこの着物を着せてね、ここの引き出しに入れて置くから。」と私に言っていたのを思い出し、タンスを開けたらあった着物。そんな思い出もみんなで話すことができた。
私の自己満足かもしれないけれど、祖母はあれでよかったと思っている。
そして今、母があの頃の祖母の様子と似てきている。
「おむつがいる寝たきりになったら仕方ないけど、そうじゃなかったら家にいさせて。あなたに迷惑がかかるかもしれないけど、病院や施設には行きたくない。」と母は言っている。
できる限り、そうしたいなあと思っている。
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